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2008年12月28日 Carl Zeiss Planar T* 1.4/50はなぜ立体的に写るか?
先日オークションで落としたRicoh XR Rikenonを加えて、50mmのMFレンズが3本になりました。
良い機会ですので、この3本で描写比較実験をやってみました。^^

デスクの端にマフラーを敷いて、その上にメカメカしいFA Limitedの2本のレンズと、質感・コントラストチェック用のブロンズ製のウサギのブック・エンドを置き、40cmほど離れた本棚を背景にしました。

まずは、開放F1.4の2本です。左がCarl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZK、右がSMC Pentax-M 50mm/F1.4です。
プラナーはハロの多いにじんだような独特のロマンチックな描写になります。Pentax-Mもソフトではありますが、プラナーほど夢見心地にはならず、もう少し堅気の写りです。^^
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ピントを合わせた部分の拡大です。左のPlanarがソフトなのは一目瞭然、しかし、パープルフリンジは右のPentax-Mより少ない感じです。
またPlanarはカミソリ・ピントと言われるように、Pentax-Mよりピントの合う範囲が狭いです。
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F2.0での比較です。ここで開放がF2.0のXR Rikenon 50mmを加えました。
左がプラナー50mm、真ん中がPentax-M、右がXR Rikenonです。(他の写真も同様の配列です。)
階調を見ると、プラナーが最も階調が広くてボケもソフト、Pentax-Mが中庸、XR Rikenonが最も階調が狭く、ハイコントラストです。
立体感ではプラナーが一番、次いでPentax-Mでしょうか。XR Rikenonは、硬調でコントラストが高いので、ぱっと見のシャープさは一番ですが、最もフラットで立体感に乏しい描写です。
うーむ、プラナーで撮った画が立体的に見えるということは、「階調が広くてボケが柔らかいこと」に関係がありそうです。
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細部を見て見ると、左のPlanarは相変わらずピントの合う範囲が薄いです。真ん中のPentax-Mは、開放時同様、ピントの合う範囲が広く、くっきりと描写をしています。
右のXR Rikenonは絞り開放のためか、"77mm"の文字のコントラストが弱いです。でもピントの合う範囲は広く、隣のFA31mmの文字も一番はっきり見えます。
「解像感のコントラスト」を見ると、解像している部分としていない部分が最も目立つのがPlanarです。ボケている部分が一番多いのです。どうやら、「プラナーの画は立体的に見える」というのは、このあたりにも秘密がありそうです。
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F2.8まで絞ってみました。
このあたりまで来ると、3本とも似たような感じになってきますが、Planarは相変わらず一番立体的に見えます。
やはりソフトな部分とピントのしっかり合った部分のコントラストが見事だからでしょうか。Pentax-Mは中庸の描写でバランスが良いです。
シャープネスの強いXR Rikenonは一番平面的に見えてしまいます。
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F4.0まで絞ってみました。
ますます差がなくなってきましたが、それでもそれぞれのレンズの特徴はしっかり出ています。
立体的に写るPlanar、中庸だけど品の良いPentax-M、シャープだけど平面的なXR Rikenon・・・。面白いもんですね、レンズの個性って。^^
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3本のMFレンズのバトル・ロイヤル、面白かったです。^^Carl Zeiss Planar T* 1.4/50で撮った画はなんであんなに立体的に見えるんだろう・・・と思ったのがこの実験のきっかけですが、どうやら、下記のことがわかってきました。

●階調が広くて眠いぐらいのコントラストのほうが立体的に見える。
●ピントの合っている部分とボケている部分の差が大きいと立体的に見える。
●同じF値、同じ焦点距離でも、レンズによってボケの出方は全く違う。合焦部分とボケ部分のコントラストの大きなレンズのほうが、立体的に見える。

私の感覚的な感想ですので、大きな勘違いをしているかもしれません・・・。^^;

Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZK、よく「カミソリ・ピント」と言われています。
ピントがあわせにくいと言うことは、実は「山を外すとすぐボケる=シャープさとのコントラストがよく出る=立体感の元になる」ということの証しなのかもしれません。

Pentax-M 50mm/F1.4、古いMFレンズですが、なかなかバランスの良い描写です。このレンズの子孫であるFA50mm/F1.4もきっと良い素性のレンズなんだろうな、欲しいかも・・・。^^

Ricoh XR Rikenon 50mm F2、立体感に乏しいパキパキ描写ですが、つぼにはまればこのレンズにしか写せない絵を吐き出します。かつて和製ズミクロンと呼ばれただけの素性のよさは確かにあり、これはこれでよろしいのではないでしょうか。

機会があれば、次回は屋外でF8ぐらいまでの実験をやってみたいなあ。^^

なお、Kakaku.comにより大きな写真を貼っておきました。(F2.0での比較)

Pentax K200D
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by blackfacesheep | 2008-12-28 01:33 | Hardware
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