2010年8月11日 Holy Trinity Church, Long Melford
2010年 08月 11日
ロング・メルフォードの村が誇る教会、「ホーリー・トリニティ教会(Holy Trinity Church)」です。
ロング・メルフォードはかつて羊毛生産の中心地で、フランドル地方への羊毛の輸出で大いに栄えた町でした。
こういう町は"Wool Town"と呼ばれ、このイースト・アングリアやコッツウォルズ地方に点在していますが、それぞれの町にはその財力を誇示するために立派な教会が建てられ、"Wool Church"と呼ばれました。
このロング・メルフォードのホーリー・トリニティ教会はそれらのウール・チャーチの中でもトップクラスの教会で、Churchと言うよりCathedralに近い規模の立派な教会であり、Simon Jenkins氏の"England's Thousand Best Churches"の中でも五星を獲得しています。
そんな立派な教会なのに、訪れる人はほとんどいないようで、その素晴らしい威容を一人きりで心行くまで楽しんでしまいました。
1484年に完成したこの教会には、いまだに中世のステンドグラスがいくつか残っています。
19世紀以降のモダンなステンドグラスとは違い、古拙な趣の漂う素敵な窓でした。
中世のステンドグラスだけでなく、19世紀のビクトリアン・ゴシック様式のステンドグラスもたくさんあり、ステンドグラス好きの私にとっては実に見応えのある教会です。^^
聖書を載せるための「鷲」も、この教会のものは立派な真鍮製でした。
また、会衆席の椅子も、手の込んだ彫刻がされていました。
上は教会の内部にある墓所の銘版ですね。おそらく身分の高い方が眠っているのでしょう・・・。
下はオルガンのパイプで、規模はさほど大きくないですが装飾が見事でした。
上はなにやら由緒正しき木彫の椅子でした。
下は教会のポーチに咲くマロウの花です。この季節の英国、どこに行ってもこのマロウの花が咲いていましたね~。
かつて栄えたロング・メルフォードの村も今は静かな田舎町・・・
その村はずれの緑地帯にすっくと立つホーリー・トリニティ教会、実に印象的な建物でした。
Holy Trinity Church, Long Melford, Suffolk, UK
Pentax K200D
Tamron SP AF 17-50mm/F2.8 (Model A16)