2014年8月29日 マイクロフォーサーズとフルサイズのステキな関係
2014年 08月 29日
今年の夏は日照時間が少なく、野菜の出来があまり良くないようです。
そんなとき、野菜を作っている知人から相方が野菜をもらってきましたので、うれしがって早速撮らせていただきました♪
「おいしいキュウリもらた~、うれし~♪」と喜んでいるのは、相方の最新作テディベアさんです。
新鮮なゴーヤに囲まれてご満悦のベアさんです・・・この子も今回の新ベアで、上の赤い子同様、和の情緒の古布でできております。
相方謹製の先輩ベアたちの中に入って記念撮影・・・秋の情緒のネコジャラシなどをあしらってみました。
さて、昨日は午後のレッスンがキャンセルになり、時間が空いたのでかねてから気になっていた実験を行ってみることにしました。
その実験とは・・・マイクロフォーサーズ、APS-C、135判フルサイズのボケの比較なんであります♪
私はかつてAPS-Cのカメラを使っていたんですが、より大きなボケ・浅い被写界深度が欲しくて、135判フルフレーム機に乗り換えました。
そして、そのサブ機としてはマイクロフォーサーズ機を使っています。
APS-C機は手放してしまったので、そのボケの大きさをm4/3や135判フルサイズとガチで比較したことがありませんでした・・・
でもD610には、APS-C機として使うクロップ機能ってのがあるのに気がつきました・・・それを使って比較実験してみようと思ったんですね。^^
被写界深度の浅さ、ボケの大きさはフォーマットサイズに比例します。
大きな撮像面積であればあるほどボケやすく、小さければ小さいほどボケにくい・・・
同じ画角で同じF値なら、ボケの大きさは、135判>APS-C>m4/3という関係になります。
ただし、小さなフォーマットでも、開放F値が小さい明るいレンズを使えば、それなりに大きなボケは得られます。
今回のキュウリとゴーヤを撮ったレンズは、M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8です。
左が開放F1.8、右がF2.8まで絞ったものですが、F1.8だとかなり大きなボケとなってくれるレンズですね。
有効径を比べてみると、F1.8の開放時は45÷1.8=25、F2.8まで絞ったときは45÷2.8=16.1、有意に大きな違いとなってます。
F1.8はよくボケるだけでなく、明るいので暗い室内撮影でもシャッター速度が稼げるのでありがたいですね。
ちなみに、撮影諸元は2枚ともISO800、左は絞F1.8でSS 1/60、右は絞F2.8でSS 1/30です・・・左が1段早いSSです。
さて上の写真、左はAPS-Cです・・・Nikon D610にTamron 28-75mm/F2.8を装着し、60mmに固定してDXフォーマットでの撮影です。
右はm4/3、1枚目の比較写真の右側と同じ、Pen mini E-PM2に45㎜/F1.8を装着し、F2.8まで絞ったものですね。
フォーマットサイズは異なりますが、画角が同じになる焦点距離、つまりAPS-Cが60mm、m4/3が45mmでの比較です。
絞はどちらもF2.8です。
有効径はAPS-Cの方が60÷2.8=21.4で、m4/3の方が45÷2.8=16.1・・・APS-Cの方が大きいですが、その差はさほど大きくありません。
実際のボケを見ても、F2.8だとAPS-Cもm4/3も、それほど差がありません・・・もっと大きな差があるかと思ったんですが、意外です。
撮影諸元は当然ながらどちらも同じ、ISO800、絞F2.8でSS 1/30です。
さて上の写真、左は135判フルフレームです。
Nikon D610にTamron SP AF 70-200mm/F2.8を装着し、90mmに固定してFXフォーマットで撮影しました。
右はDXフォーマットで60mmで撮ったもの・・・つまり2枚目の写真の左側のものです。
これも画角が同じになる焦点距離、つまり135判フルフレーム(FX)が90mm、APS-C(DX)が60mmでの比較ですね。
今回の絞も、どちらもF2.8です。
有効径は135判フルフレームの方が90÷2.8=32.1、APS-Cの方が60÷2.8=21.4・・・これはかなり有意に大きな差となっています。
実際のボケを見ても、135判90mm/F2.8とAPS-C判60mm/F2.8の差は、かなり大きいと言わざるを得ません。
撮影諸元は当然ながらどちらも同じ、ISO800、絞F2.8でSS 1/30です。
マイクロフォーサーズ、APS-C、135判フルフレーム、センサーサイズを比較するためのポンチ絵を作ってみました。
上の写真で使っているm4/3の写真は、比較用に3:2で撮りましたので、実際にはオレンジ色のm4/3は、もう少し天地が狭いです。
でも、上述の被写界深度比較写真で見た通りの傾向は、しっかり出ておりますね。
すなわち、「マイクロフォーサーズとAPS-Cの差より、APS-Cと135判フルフレームの差の方が大きい」と言う感じです。
近接だとボケの大きさがかなり大きくなりますが、戸外で被写体との距離をもう少しとった場合はどうなるか・・・
その場合のAPS-Cと135判フルフレームとの比較もやってみました。
こちらはNikon D610にTamron 28-75mm/F2.8を装着し、35mmに固定してDXフォーマットでの撮影です。
APS-C判での標準レンズの画角ですね。
撮影諸元は、ISO100、F2.8、SSは1/3200です。
さてAPS-C機と同じ画角になるように、52mmまでズームさせてFXフォーマットで撮影してみました。
135判フルフレームでの標準レンズの画角ですね・・・撮影諸元は当然同じです・・・ISO100、F2.8、SSは1/3200です。
背景の家並みのボケの大きいのはもちろん、左側の樹木もボケ始めており、全体的な立体感がかなり違います。
この立体感こそが、私が欲しかったものなんであります♪
浅い被写界深度の立体的描写が欲しいがゆえに、いまだに銀塩中判フィルム機の「ばけぺん」で撮ることもあるほど、私はボケフェチなんですね。^^;
APS-Cから135判フルフレーム機に乗り換える理由はいろいろあると思いますが、私にとってはこの「浮遊感」が最重要案件でした。
135判フルフレーム機を使っている人は、サブ機としてどんなフォーマットのカメラを使っているんでしょう・・・
Nikonの場合、同じFマウントのレンズが使えることから、APS-CのDXフォーマット機を使っている人も多いでしょうね。
でも・・・私には、やや中途半端な大きさに思えてしまうのです。
NikonのAPS-C機って、機材の大きさや重さはそれなりになってしまいます。
高性能なFX機用のレンズを使えば、DX機でもFX機なみの機材重量・大きさになってしまうんですよね。
そのくせ、135判ほどの浮遊感のある写真は撮れない・・・これが癪なんです。
m4/3機は、かつては暗所性能の低さがネックになっていました。
でも、今のm4/3機の暗所性能は本当によくなりました・・・APS-C機と比べても、違いを指摘できなくなってきていると感じます。
Adobe LightroomでRAWから起こせば、135判フルフレーム機と見まがうようなクォリティの高感度画像さえ出てくるようになりました。
解像力はレンズ次第ですが、m4/3には明るくて軽量コンパクトで安価で高性能な単焦点レンズが揃っているのも魅力的です。
m4/3で使う明るい単焦点レンズ、良いですよ~、135判フルフレーム機用の暗いズームレンズにボケの大きさで勝ちますもん、ほんとに♪
さて・・・実際に重さを比べてみましょう。
Pen mini E-PM2は269g、広めの標準レンズ20mm/F1.7は100g、中望遠の45mm/f1.8は116g、超広角ズームの9-18mm F4.0-5.6は155g、EVFのVF-2は32g、〆て672gです。
外付けEVFが要らなければ、PanasonicのLumix GM1も選べます・・・204gとさらに軽量コンパクトです。
NikonのAPS-C機で、似たレンズのラインナップを考えると、下記のようになるでしょうか。
一番軽量コンパクトなD3300はボディだけで460g、DX用の標準レンズAF-S DX 35mm/F1.8Gは200g、中望遠のAF-S 50mm/F1.8Gは185g、DX用の超広角の10-24mm・F3.5-4.5Gは460g、合計で1,305g・・・
ほぼ倍の重さになってしまいますし、お値段もずっと高価になってしまいます。
APS-Cに特化したSONYのαシリーズや、富士フイルムのXシリーズなら、それなりにボディは軽量コンパクトではあります。
でも、イメージサークルが大きい分、レンズは大き重くくなる傾向があります。
明るい標準レンズと中望遠、超広角ズームでシステムを組むと980g~1,300gぐらいになってしまうのです。
カメラに求めるもの・・・人によってそれぞれでしょうね・・・正解はないと思います。
私が正妻カメラに求めるものは、ガタイが重くて大きくても、浮遊感のあるボケが撮れること、なんであります。
でも、サブに期待するものは軽量コンパクトなんです。
戸外で豪快な浮遊感を持つ写真を撮りたいときには、135判フルフレーム機のNikon D610を使う・・・
室内では、手振れ補正機能付きで、大口径レンズによる高速シャッターが使え、そこそこのボケも撮れるOlympus Pen mini E-PM2を使う・・・
私にとっては、135判フルフレーム機がメイン、マイクロフォーサーズがサブ、と言うのが一番ステキな関係なんであります。
あ、スーパーサブと言うか裏番長というか、銀塩中判フィルム機と言う骨董品もまだ現役続行中ですけどね。^^;
愛知県みよし市三好ヶ丘にて
Olympus Pen mini E-PM2 (1~5枚目)
M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8 (1~5枚目)
Nikon D610 (5~6、8~10枚目)
Tamron SP AF 28-75mm/F2.8 (Model A09II) (5~6、8~10枚目)
Tamron SP AF 70-200mm/F2.8 (Model A01) (6枚目)
人気ブログランキングへ