2009年1月9日 半世紀を越えるロングセラー
2010年 01月 09日
かつて、写真を撮る人にとってデファクト・スタンダードだった単独露出計、スタデラです。
本名は、"Sekonic Studio Deluxe L-28C"と言いますが、「スタデラ」と呼ばれることの方が圧倒的に多いのではないでしょうか。
初代スタデラは、1964年の発売、またその原型になったスタジオSは1957年の発売です。
現在販売されている最新モデルL-398Aにいたるまで、半世紀以上にわたって、マイナーチェンジを重ねながら販売されているロング・セラーの露出計です。
スタデラは入射光式の露出計で、一般のカメラに搭載されている反射式の露出計と違い、その場に射してくる光の量を計測します。
反射式の露出計だと、被写体の黒さや白さで正しい露出が計測できないときがありますが、入射式の露出計は被写体の明度に影響を受けないのがありがたいです。
特にポートレート撮影の際には大活躍する露出計で、逆光でなかなか適正な露出が決めにくいときなどは、スタデラが威力を発揮します。
被写体の顔の横にスタデラを持って行き、白球をカメラに向けて真ん中のボタンを押せば、その場の適正露出がわかります。
また、このアナログ指針と計算版による表示も、デジタルな露出計に比べてとても使いやすいです。
光量に応じて適正な絞りとシャッター速度が一覧で表示され、絞りを開けてボケを活かした写真を撮りたいとき、絞ってパンフォーカスな写真を撮りたいとき、状況に合わせた設定が確認できます。
しかも、セレン光電池で作動するために、バッテリー交換の必要もなく経済的です。
ただ、電流増幅回路に永久磁石を使っているので、電車の切符などと一緒にポケットに入れておくと、切符が読めなくなったりします。^^;
露出計を内蔵していない古いカメラを使うとき、戸外なら"Sunny 16"に基づく体感露出でもOKですが、さすがに室内は辛い・・・そんなとき単独露出計の出番です。
私は昨年末の丸栄中古カメラ市で2000円で手に入れましたが、オークションなどでも安く手に入れることができると思います。
愛知県みよし市三好ヶ丘にて
Pentax K200D
Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZK