2011年7月27日 錆フェチが萌える製鉄所跡にて
2011年 07月 27日
7/12の朝、Duisburg在住のアムゼルさんと一緒に撮影に出かけたのは、Landschaftspark Duisburg-Nord という場所です。
このルール地方は豊富に石炭を算出する炭田に恵まれていたために、製鉄業などの重厚長大産業が栄えた場所でした。
ここも、ドイツを代表する鉄鋼メーカーの一つ、テュッセン株式会社Thyssen AGの製鉄所だったんですが、世界的な鉄鋼不況のあおりを食らって1980年代に閉鎖されてしまいました。
今は公園として整備され一般に公開されており、Duisburgに行くならぜひ訪れてみたい場所だったんですね。^^
これはキューポラと呼ばれる溶鉱炉でしょうか・・・製鉄所のシンボルのようですね。
ここでコークスの燃焼熱で鉄を溶かし、鋳物の溶湯が作られていたんでしょうねえ・・・想像するだけで胸が躍ります。
巨大な製鉄所の廃墟、どこも赤く錆びていて、錆フェチで工場萌えな人にはたまらなく魅力的な場所でした。
どことなく宮崎駿監督の世界・・・「天空の城ラピュタ」を思わせる造形がそこら中に転がっていました。
張り巡らされたパイプの群れが、まるで生命のあるもののような錯覚に襲われてしまいます。
バルブの配色などもどこか洗練されてます・・・バウハウスを生んだドイツらしいモダニズムに溢れていましたね。^^
こういう場所に来ると、空間を広く切り取れる広角レンズで大胆な切り取りをしてみたくなってしまいます。
手の届く場所にも、得体の知れない、しかし実に存在感のある赤錆びた機械が転がっていました。
かつては多くの人々によってエネルギッシュに稼動させられていたんだろうなあ・・・と想像すると、切ないような気分になってきます。
こういう素晴らしい廃墟を「風景公園」と名づけて保存しているドイツ文化の奥行きの深さ、実に堪能してしまったのでありました。^^
Landschaftspark Duisburg-Nord, Duisburg, Germany
Pentax K-5
Tamron SP AF 17-50mm/F2.8 (Model A16)